睡眠不足で目元にできたクマ、異様な肌の色や他者への強い警戒心が、彼女を近寄りがたい存在にさせてしまっている。しかし仕事面では非常に真面目で勤勉。プライベートでも一度決めたことに対しては努力を怠らず、その甲斐あって少しずつ周囲の人たちから認められつつある。彼女を必要以上に怯えさせないために、ひとりで安心して過ごせる空間を用意するといった具合に、みんなはつかず離れず彼女を見守っている。

詩はサルベージャーになる前から、道場の師範、時計屋の店員、漫画家のアシスタント、看護師、ゼミの講師など、様々な仕事を経験してきた。彼女はサルベージャーに自ら志願し、安定装置の適性テストで非常に優秀な数値を叩き出したことで、そのまま入職を果たした。情に厚い性格だが新しい物事にも関心が高く、古風でありながら今時の女の子でもある。彼女によれば、世界を旅するのと同じ気持ちで探索に取り組んでいるそうだ。

月、うさぎ、童話、伝説をこよなく愛する少女。トトの故郷では昔から、月で暮らしている一羽のうさぎがみんなを守ってくれているという、「月兎信仰」がある。このため、トトも幼い頃から大人たちの影響で、月やうさぎに感謝の心を持って接している。普段から自分より年下の子供たちに童話を読み聞かせている一方で、他人の言葉にも真摯に耳を傾ける。方向感覚があまり良くないので迷子になりやすいが、本人にはその自覚がない。

市内に住む大学生で、大学では文学部に在籍。図書委員も務めるほどの、かなりの読書家である。誰に対しても温厚かつ優しく接するが、同じぐらい誰に対しても淡泊なところがある。サルベージャーになったのも、ただ単に創作の引き出しを増やしたいからのようだ。ペンネームも「ダヴ」。とある理由から、周りの人に自分のことを「ダヴ」と呼ばせている。まだ独自の作風を模索している途中なので、いつかは自分だけのペンネームを名乗る日が来るかもしれない。

市警察署のスターポリスにして、ダイヤモンドグループの御曹司。やる事なす事とにかく派手で、よく軽口を叩き、自惚れが過ぎる性格だが、自分の出自はあまり語りたがらない一面もある。財力や権力ではなく、自らの力で事件を解決できると信じているし、そうありたいと考えている。これまで労働に関心を示さず、ぶらぶらと日々を過ごして来たが、謎解きに対する情熱は人一倍だった。そのため、時に“やりすぎる”ぐらい今の仕事を気に入っている。